ヴレア

ハッチング―孵化―のヴレアのレビュー・感想・評価

ハッチング―孵化―(2022年製作の映画)
3.6
母親が怖いよ母親が。
家族の幸せな日常をSNSで発信し続けている。
作り笑顔が怖い。
ある日家の中にカラスが乱入して家具がめちゃくちゃになる。母親がブチ切れてカラスを殺すシーンが怖い。
この時から娘にとって母親は怖い存在となって行ったのか。
謎の卵から孵った"モノ"がとにかく不気味である。
それは少女の身体や精神とリンクし始める。
母親への恐れや嫌悪感が強まるとそのモノも変化して行く。
言わばそれはメタファーであり、少女の精神がどのように変化して行ったのかが表されており、やがて家族の中に決定的な亀裂をもたらして行く。その表現方法としてのモノの造形がひたすら不気味でグロテスクなので時に目を背けたくなるほど恐ろしかった。
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