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エノーラ・ホームズの事件簿2のBOBのレビュー・感想・評価

3.6
『エノラ・ホームズ』第2弾。

探偵事務所を開業したエノラ・ホームズが、プロ初仕事として少女失踪事件に挑む。

"It only takes one flame to start a fire."

成功しているPart2映画。チャーミングなエノラ・ホームズの世界観はそのままに、謎解きドラマが本格化。前作より楽しめた。

この『エノラ・ホームズ』シリーズは、誰もが知る世界の名作『シャーロック・ホームズ』に、現代的な価値観を次々と取り込んで再構築していくシリーズなのだとはっきり分かった。最大のツイストはストーリー上もテーマ上も巧かったし、ラストのとある人物の登場にも新鮮さがあった。続編が作られるのだろう。

ポップでコミカルなエノラ・ホームズの青春謎解き冒険ドラマと、事件の背景にある社会的テーマ性のバランスが絶妙。エンタメ作品としてちゃんと面白く、表面上のポリコレに留まっていない点を支持したい。本作は1888年に実際に起きた「マッチ・ガール・ストライキ」をモチーフにしている。

色鉛筆で描いたようなアニメーションが可愛らしい。何度も第四の壁を超えてくるミリー・ボビー・ブラウンのドヤ顔は、少し気になっちゃったかなー。嫌いじゃないんだけどね。

舞踏会のルールが興味深かった。誰とでも自由に踊れるわけではなく、付添人の許可が必要であったり、ダンスカードを用いた予約システムがあったりする。扇が愛のコミュニケーションツールとして使われているのも印象的だった。扇言葉というらしい。

ベアトリックス・レストレンジvsリーマス・ルーピン再び。

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