看護師としての16年間のキャリアの中で、実際には400人もの患者を殺害したと言われているシリアルキラー、チャーリー・カレンの実話を基に描いた作品。
静かにじわじわと進んでいくけど、後半〜ラストは役者さんの素晴らしいお芝居も相まって圧倒されます。
これが実話というのが怖すぎる。チャーリーの犯行ももちろんだけど、明らかに何かあったことを分かっていながら隠蔽する病院も、簡単に薬を取り出したり点滴に細工できてしまう環境も、遺体がないから何もできないと放棄しようとする警察の上司も、全部が怖かった…。
エディ・レッドメインの熱演が凄い。ファンタビで人気になったけど、心に闇を抱えている人物を演じさせたら抜群に上手い役者さんだと思う。
冒頭の救命措置をじっと見つめる姿、エイミーや子供たちに優しく接する姿、取り調べ中に取り乱す姿…同じ人物に思えないような豹変ぶりがリアルだった。
"I can't!"の連呼からの"No one stopped me "が印象に残った。
ジェシカ・チャスティンもリアルだったな〜特に発作のシーンは観ていてこっちも胸が苦しくなりそうだったし、目に涙を溜めて話す姿にもらい泣きしそうだった。
エイミー心臓手術成功して良かったなぁ。
チャーリーは実際に、明確な犯行動機を最後まで言わなかったらしい。何度も自殺未遂をしたり精神科に入院したり、作品で描かれていないメンタルの問題がかなりあったそう。そんな人を雇ってたなんて…。
エディは実在のエイミーと会って話をしたそうで、エイミーは本当に優しくて助けてくれたことにはすごく感謝していたらしい。
本当は優しい人だったんじゃないかと思うけど、もしかしたら多重人格とかあったのかなぁ。
納得できる動機が分からないから、作品としてもモヤっとしてしまうけど、それが実話ということだし1番苦しくて怖い。
エディにしかできない役だなと思いました。やっぱり素晴らしい役者さん！
