DJあおやま

まなみ100%のDJあおやまのレビュー・感想・評価

まなみ100%(2023年製作の映画)
2.8
主人公・ボクが軽薄で信念が感じられず、やることなすこと何もかも嫌で、とにかく好きになれなかった。(職員室に乗り込むところなんて最悪)。というか、ただただ何を考えているのかわからない。まなみちゃんに会う度に求婚しているが、会っていないときは何を考えていて、そもそもまなみちゃんのどこが好きなのか、何故好きなのかわからなかった。
まなちゃんの瑞々しくあどけないルックスが、長い片想いの相手にぴったり。こちらもこちらで何を考えているのかよくわからず、そもそもタイトルの割に登場が少なく、心情や背景など多く語られない。まなみちゃんがこの10年間、何を思って何をして過ごしてきたのか、結婚相手との関係性や引っ越しの理由など、わからないことばかり。
10年間の出来事がテンポ良く進んでいくから飽きずに観られるけど、どのエピソードも心に何も残らないし、2人の心情がわかるエピソードもなくて、観ているこちらも何も感じない。
この映画の気に食わないところは多いけど、なにより嫌だったのが、瀬尾先輩のエピソード。露骨だし、これ見よがしだし、エピソードとしてのエグみだけ強くて、主人公たちの心情の変化やストーリーに何の効果も与えていない気がする。
ラストはそれっぽいエモさでごまかしているけど、結局何にもない。予告編の内容以上の出来事が起こらなくて、観る前から何も進んでいない。予告編を観て期待して観に行っただけに残念。
エンディングテーマの大槻美奈の『道標』は、どこかceroっぽいサウンドで、この映画のそれっぽいエモさを演出していて良い曲。
ところで、僕も大学時代は映画研究会に所属していたけど、部室の雰囲気が似すぎていて良かった。
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