最近アガサ・クリスティ原作のものばかり見ていますが… なんとこの作品、現在ほぼ配信がありません。2017の新作も悪くはありませんでしたが有名なのはやはりこちら。いや配信がないと聞くと更に見たくなるのが性でして… blu-rayを購入しての視聴です。
原作も読んでいる筈ですし、本作品も何度も見ている… 筈ですがもしかしたらTVでの視聴ばかりでちゃんとblu-rayでみるのは初めてなのかもです。(本作品の犯人は独特でして一度見ると流石に忘れようがありません。もしかしたら犯人がしっかりとわかっているサスペンス映画を見直そうとはあまり思えなかった?)
見直してみて思ったのはやはり有名俳優が集う「お祭り映画」的要素が大きいと言う事。そして作品としてその用途にぴったりと合っている。1974年製作ということで流石に俳優全てはわかりませんがそれでもお金のかけ方が尋常ではないのは理解できます。
まぁだからこそ登場人物が多すぎる本作は今見てみると流石に内容が薄く感じます。大雪により止まってしまった豪華寝台列車での殺人は一人一人の事情聴取の後に案外簡単にポアロによって推理されてしまう。その結末は特殊ではあるが「ですよねぇ」といったものとなります。
当時でしか出せない良い雰囲気を感じる事のできる作品ですが、今の若い人がこれを見て面白いと思えるかはちょっと微妙かもです。個人的には「昔TVでみてたけど久々に見たい」と感じる人にお薦めしたいと思う作品です。いやみなさん良いキャラクタしてます。
…ただ、今TVドラマ版の方を楽しんでいる自分からするとやはりポアロはTV版のデヴィッド・スーシェさんの方がしっくりくる感じですね。あと横溝正史の金田一シリーズに出てくる警部の「よし!わかった!」はもしかしたら本作の重役のオマージュだったりするのでしょうか?