サーモンピンクナウシカ

今夜、世界からこの恋が消えてものサーモンピンクナウシカのレビュー・感想・評価

4.1
良かった

一度寝ると記憶が消えてしまう記憶障害の日野。
事故により発症してしまう。

毎朝、事故の日から昨日までの出来事を日々つける日記によってインプットしていく。

事故の後で出会った神谷とは日記上でのきおくしかない。実際会ったことがない人なのである。
記憶が消えてしまう。ということを神谷に伝えたが、その事実を日記に書かないことで明日の日野はそれを覚えてないことになる。
日記に書かなければその記憶は無かったことになる。

神谷が母親と同じ心臓病により、急死してしまう。今までつけてきた日記には神谷のことがたくさん書かれている。神谷は日野の親友である泉ちゃんには、事前に伝え、もしそういうことが起きたら日記から自分のことは消して欲しいと伝える。事故の後に会った神谷は、日記から消してしまえさえすれば出会わなかったことになる。本当に日野の記憶から神谷をなくしていいのか。悩み、抱えきれず、小説家である神谷の姉に相談して、書き直すことになった。
日野は絵を描くことが好きで、神谷のことをよく描いていた。手続き記憶(絵や自転車など体が覚えている。というもの)によって、頭での神谷の記憶は無いが、この人のことを書き続けてしまう。そんなことを知った泉ちゃんは伝えるほかなく、神谷のことを伝える。泉ちゃんはどれだけ背負っていたのかと考えてしまう。記憶のことについては親と泉ちゃんしか知らないので。色々と考えちゃうよね。

でもそんな中で、泉ちゃんに感謝する日野にも感動。

もし自分が泉ちゃんならどうするだろう。健気に何枚も神谷の絵を描く日野を見たら、伝えざるをえないか。。日野の記憶がどんどん良くなって神谷と過ごした日々のことを思い出せるようになったらいいな。





記憶には、頭で覚える「陳述的記憶(ちんじゅつてききおく)」と、体で覚える「手続き記憶」(技の記憶)の2種類があります。