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REBEL MOON ー パート1: 炎の子のMasatoのレビュー・感想・評価

REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)
3.2

ジャパンプレミアにて

試写会場はホールにイスを置いただけの超フラット座席だったうえに、スクリーンの位置が地面に近かったため字幕を読めなかった人は多かったと思う。私は運良く通路側だったので開けてて見やすかった。

ザック・スナイダーがスター・ウォーズの企画として温めていたものを独自の世界観で映画化。ローグ・ワン的なSWスピンオフの雰囲気が強く、物語的にはマンダロリアン的な西部劇、あるいは黒澤明の七人の侍に強く影響を受けていた。宇宙版七人の侍といっても過言ではない。

エポックメイキングなストーリーであるが故に陳腐な物語であることは否めないし、駆け足すぎてそれぞれのキャラの掘り下げは個人的には物足りなかった。そこはパート2に期待したいと思う。全体的に展開が予定調和すぎたかな。

アーミー・オブ・ザ・デッドから撮影監督も兼任するようになって、ザックのコミックらしい外連味と絵画的な神々しい美しさが絶妙に合わさったバチバチの画作りは素晴らしかった。このオタク的なカッコよさを上質なものに昇華して表現できるのがザック・スナイダーの良いところ。安定のスローモーションもある。映像的には迫力があるが、アクション面の演出は今ではやや鈍臭いかも。

仲間を集めに惑星を旅するのだが、それぞれの惑星が言葉通り世界観が違いすぎて、別作品のように映像が変わっていくのは監督らしくオタクセンス。やりたいこと全部詰め込みました感がオタク。

パート1といってもモロ繋がるわけではなく、しっかりと一作として作られている。このオリジンストーリーからどのような展開をするのか、期待外れ感は否めなかったが愛すべきザックを信頼してパート2での大化けに期待。あと噂のR指定版も期待。

ソフィア・ブテラはキャラとしての魅力も抜群、ビジュアル最高。もっと売れてほしいと予てから思ってたので、どんどん彼女の魅力を使ってほしい。

追記
ザック監督によるとR指定版は全く別の映画になるとのことで、おそらく中盤の致命的な欠点はなくなっているでしょうな…プレミア参加させてもらった身ですが、映画のためにも特別な感情が無い限りはR指定版が出るまで見ないほうが良いと思います。
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