トムトム

REBEL MOON ー パート1: 炎の子のトムトムのレビュー・感想・評価

REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)
2.5
無邪気か!

こんなに衒いもなく「スターウォーズ」ごっこと「七人の侍」ごっこをやれるザック・スナイダーの無邪気さを可愛く思いました。

知らない人に「これスターウォーズの新作やで。」と言ったら信じてしまいますよ。

まあそれもそのはずで、ザック・スナイダーが温めていた「スターウォーズ」の新作の脚本らしくて、まさに「オレの考えたスターウォーズ」です。

無邪気か!

エピソードが串に刺さった団子のように連続するだけでストーリー一向に盛り上がっていかないのが大問題です。

悪役も魅力がなくラストのカタルシスが全然ありません。

本家「スターウォーズ」も過去の名作やジャンルムービーのオマージュの塊のような作品ですが、それを使って誰も観たことのないようなビジュアルを創出した事が偉大だと思います。

でも今作は新しいセンスやビジュアルは全く無く、既視感の塊なので魅力は全く感じませんでした。

個人的に異世界物で現実世界の固有名詞を使われると若干萎えます。
ドレッドノート級とかネメシスとか。

ザック・スナイダーといえばスローモーション回り込みからの早回しのアクションが持ち味です。
「300」あたりで初めて観た時にこのアクションがコミックのコマ割りの再現と聞いて「なるほどー」と思いましたが、もう手垢がつきすぎて陳腐化しています。

もうこれやっているの品川ヒロシ監督か「HiGH&LOW 」シリーズくらいでしょう。
なんだったら本家より「ハイロー」の方がうまいくらいですよ今なら。

とあるキャラの裏切りは「〜と見せておいて」の大逆転かと思っていたらただ裏切っていただけで逆にビックリしました。

終わってみたらやはりザック・スナイダーの無邪気さだけが印象に残りました。

続編があるみたいですが……
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