近藤りょうや

NOPE/ノープの近藤りょうやのネタバレレビュー・内容・結末

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

映画史における、マイノリティであった人種からの復讐。

そんな風に感じ取りました。

マイノリティの人々は、過去に辱めを受けてきた。それを一つのジャンルとして、独創性を評価され、人気を博したジョーダン・ピール監督自身が、「娯楽映画として消化してしまっていいのか」という問いかけをしながら、何度観ても楽しめるスペクタクルとして完成させているという皮肉。

前半めっちゃ怖い。チンパンジーのところ怖すぎる。でもちゃんとラストのメタファーになっているから、振り返ると悲しい。

後半は、父親に「見られていなかった」妹と、ずっと妹のことを「見ていた」兄との、なんともエモい展開。アツかった。。。かっくいい。。。

Jupiter’s Claimの元子役の支配人は、「星との遭遇体験」の途中に、Gジャンに飲み込まれてしまいますが、あの表情からするに、個人的には、お客(白人)が何の気なしにマイノリティである自分のショーを観にきて、一斉に食べられるのなら、それはそれで本望だ。みたいな感じで思ってたんじゃないかと想像してしまう。

2回目はホラー、スリラーとしてではなく、エモい胸アツ映画として楽しみたくなるような、カントクの思惑通り、何度も観たくなる映画に仕上がってました。

IMAXで観ておけばよかった。。。