このレビューはネタバレを含みます
とてつもなく綺麗な大人の恋愛映画でした。
映画の体験としても、個人的には新鮮だった…!
正直最後の別れのシーンまで、あんまり乗れてない感、登場人物に感情移入できていない感があって、「あれ、俺これ楽しめないタイプの映画だった。。。?」って感じで、ボヤ〜っと観ていたのですが、最後であそこまで形容しがたい感情が込み上げて泣けるとは。。。
最後あんなに泣けたのは、誰に感情移入したからなんだろう。
答えが出ないのは、きっとヘソンとノラ(ナヨン)、そしてアーサー3人に同時に感情移入できたからなんだろうな。。。それもあの数十秒で。
そして途中まで感情移入できないのは、決して乗れていなかったわけではなく、無意識のうちにラストシーンへ向けての蓄積をさせられているから。
思い返せば、冒頭のシーンは、最後に3人がニューヨークで訪れるバーで始まる。
そして3人の会話ではなく、それを俯瞰して観る人々(=映画を観ている僕ら)の会話から始まる。
極めつけは、会話の後、スクリーンの向こう側にいるはずのノラ(ナヨン)と、第四の壁が破れるかのごとく、こちらと目が合う。
これによって、僕らは無意識に、2人のラブストーリーを主観的にではなく、客観的に観る準備が整うんじゃないかと感じました。そして最後で一気に3人の感情が押し寄せてくるから、急激に泣ける。すごい体験でした。すごい感動しました。良作。
複数で観に行くのめっちゃおすすめです。観終わった後に、ヘソンがニューヨークに行く時どんな気持ちだったの?とか、ノラ(ナヨン)はなんで旦那さんがいるのにヘソンに会っちゃうの?とか、アーサーの気持ちってどんな感じ?っていう話をすると、絶対誰かが登場人物の誰かの気持ちわかってるから、説明して補い合ったり、あーでもないこーでもないとそれぞれの主観を語り合ったりできると思います!
「最後どんな感情だったか言葉に出来ないけど感動した」
は、最上級の感動。改めて良作でした!