牧場で撮影用の馬を調教しているヘイウッド一家。ある日父親が上空からの謎の飛来物により死亡する事故に遭った息子のOJ。その謎を追求すると人知を超えた驚異的な生命体の存在を突き止めるSFスリラー映画。
「ゲット・アウト」「アス」のジョーダン・ピール監督最新作。公開当時から話題沸騰。賛否両論で非常に気になっていた作品でした。
いやーもう彼にしか撮れない究極のスリラー映画だったと思います。ひたすら不気味な異常現象が発生するアメリカの田舎町。そこで得体の知れない生命体の存在を察知した主人公たち。それの正体をカメラに収めようと作戦を練り、クライマックスでは怒涛の攻防戦へとなだれ込む。
エンタメ作品としての仕上がりも上々で、これどう収拾付けるのか、誰が犠牲になるかも分からない先が気になるストーリー展開も面白かったです。
本作で描かれる影のテーマについても様々な解釈があります。野生生物にむやみに干渉する人間の愚かさ。劇中であったチンパンジーの惨劇と謎の生命体「ジージャン」を巡る一連の出来事は根本的にリンクしているようにも思えましたね。
ゾクゾクするような不気味さを帯びた作風に、来るときはガッツリ来るメリハリも備わっていたと感じましたし、監督の次回作もまたまた楽しみになりました。
そういえば「ウォーキング・デッド」でグレン役のスティーヴン・ユァン出てましたね。個人的には嬉しいキャスティングでした。
