fkr

貞子DXのfkrのネタバレレビュー・内容・結末

貞子DX(2022年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

@Amazonプライム まあ面白い。最初はトリック貞子篇としか思えなかったのだが、意外にも謎解き要素を主軸に置いていて、ビデオからネットへの時代の変化に合わせた解釈が王道でとても良かった(なぜ今までこの路線で作らなかったのか)。今の時代の拡散方法であるとか、ウイルスとワクチンの絡め方、見てはいけないではなく、見続けなければいけないに変更している点は素直に評価できる。オチは途中で想像つくけど。 また、コメディ調にしていることでまあアリかと思わされる。メリーさんの電話方式を取り入れてるのがお見事で、加えて近しい人に姿を変える設定によって視覚的に笑えるようにできているのが良い。おじさんの髪の毛が伸びて増えていくシュールさ。あと、お父さんが車に張り付いたり、乗ってきてしまうのも笑った。ラストのお茶出しシーンの微笑ましさを見ると、貞子ウイルスとの共存がある種のハッピーエンドとも捉えることができて感慨深い。 クライマックスの髪の毛大増量祭りで辺りを取り囲まれるスペクタクル感は圧巻。そして髪の毛で首絞めて井戸に落とそうする物理的な攻防表現に笑うしかない(前転で死ぬ様がまさかの伏線である)。 ただ、キャラの決め仕草や別作品の小ネタといったお寒いギャグは別で、徹頭徹尾クスリとも笑えず。貞子のエンタメ化は原作的に当然の流れだけど、笑いの感性や演出はやはり手腕が問われますね。 リングの続編?あるいは令和版リングとして差し支えない、個人的には一番納得のいくお話だった。
fkr

fkr