中田

破戒の中田のネタバレレビュー・内容・結末

破戒(2022年製作の映画)
4.3

このレビューはネタバレを含みます


丑松と猪子蓮太郎が対面した場面で、
教育によって差別はなくなるはずと語る教師の丑松に対し、たとえ部落差別がなくなったとしてもまた新しい差別が生まれているだろうと話す猪子蓮太郎が印象的だった。もちろん教育の果たす意味は、丑松と生徒たちの別れのシーンを見れば感じ取ることができる。教育が何も意味がないわけではないけれど、人間はまた何かしらの差異などから新しく差別をするだろうという目線も確かになぁと思った。

鈴之助が無自覚な差別をしていたことを気づいたとき、丑松のことを庇うようで今まで傷つけていたことに気づいたときが切なかった。

大方の話は知っていて、原作を途中まで読んでいる最中で映画を見たが、映画を観たことで、原作が読み進めやすくなったと思う。




間宮祥太朗の演技や雰囲気が本当に良かったのでNHKあたりでこのぐらいの時期の時代物の作品に出てほしいと思った。

お志保演じる石井杏奈さんもすごく和装が似合う聡明な女性という雰囲気がすごく良かったのでまたこういう作品で見たいと思った。
中田

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