ホーガン

MEN 同じ顔の男たちのホーガンのレビュー・感想・評価

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)
3.2
この「同じ顔の男たち」という邦題のサブタイトルがいただけない。完全にそれが最も重要な謎であろうというミスリードを誘っている。実際、登場する男たちはロリー・キニアという人が演じているんだけど、同じ顔であることはドラマの中では一切触れられていない。それよりは「MEN」という原題のほうが重要。女性にとって加虐的な男性像がこれでもかと言わんばかりに主人公のハーパーを悩ませる。つまり、「男っていやーよね!」がテーマw

最初、夫を死に追いやった妻の贖罪がテーマなのかな、と思ったら、夫を含め、最初から最後まで「男の加虐」が続く。ラストの夫のセリフも全く「何を言っているんだろう?」だ。男の加虐に対して一切の罪はない、つまり、男の加虐性に贖罪など必要ないことをラストに再認識する。傷を癒しに田舎にやってきたハーパーのさらなる精神の悪化を女性の立場で疑似体験ができるのが本作であろう。なお、冒頭にリンゴを「禁断の果実」として登場させているところから恐らくキリスト教的暗喩が加えられているのだろうが、キリスト教信者ではない自分には難解だった。

たまたま前日に「TITANE」という生理的に嫌ーな映画を見たばかりで、二日続けて同じような映画を見てしまってうんざり。。。まあラストの「マトリョーシカ」は笑ったけどね。
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