A8

MEN 同じ顔の男たちのA8のレビュー・感想・評価

MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)
1.2
DVチックな夫との別れ話があり、、
その夫が目の前で自殺した。

深い闇に苛まれた主人公は、都会を出て
田舎のひっそりとした一軒家に越してくる。

庭に植えられた林檎の木から一房モギリ口にする。
すると「食べるな」と、いつの間にか前に立っている男に言われる。

彼は「冗談だよ」と笑みを浮かべながら彼女にこの家の大家ですと自己紹介をする。

そこから、、
全裸の男や
奇妙な話をする男
急に走りながら迫ってくる男、、、

彼女は、そんな“ぬるっとした気持ち悪さ”を感じる男たちに観察されているように感じる

そして、、
ついにタグが外れたかのように
その“ぬるっとした気持ち悪い男”たちが
彼女を襲う、、。



最初のりんごを口にするシーン。
禁断の果実🍎
それを口にした彼女に
これから襲いかかる恐怖を予感させるようで
とても良かった。

また、ジェシーバックリーの毅然としながらも恐怖に怯えていく姿はリアルに伝わってきた。


得体の知れない“男”に襲われる、、
といった内容なのだが
おそらく世界観がアダムとイブとかそういう系なので
キリスト系の神話など詳しかったらより楽しめたかも知れないと思った。


しっぽりとした音楽に
彼女の怯え闇を抱えるような表情。
その世界観の創り上げはうまく感じた。


ただ、、
シンプルに気持ち悪い。
また、前半は特に
中盤まではそこまで盛り上がりがなく
それを逆転する(ギャップにする)
特別さを感じるような展開や面白味はあまり感じなかった。

確かにうわ!こわ!と
感じる部分もあったが
中盤までのしっぽり感を跳ね返すほどの印象ではなかった。

〈結末〉


親友が彼女を心配して、
遠く離れたその家まで来てくれるのだが、、
いままで争った形跡(床についた血痕や彼女の服の汚れ、、)
そういった現実で起きたという証拠があるのに、、

幻想を観ていたかのような彼女の表情や亡くなったはずの夫との再会
生死を繰り返しながら彼女へと迫っていくぬるっとした気持ち悪い男たち、、

これは現実だったのか?それとも幻想?
そう思わせてかパツンっ!と終了。

もうちょっと彼女のその後や
惨状の回収をして欲しかったかも、、

世界観を魅せたいがあまり、、
最後の彼女の感情をはじめ
パーソナルな部分も描いて欲しかった。
そしたらより感情移入できたかも。

結局、、
中身に太い幹がなかったので
何が言いたかったのだろうかとなった。
A8

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