このレビューはネタバレを含みます
主人公のサラが、クラスメイトが誘拐される様子を黙認していたことについて詰られ、「だって怖かったんだもん、いつも間違えるから!」と泣き叫ぶシーンがある。それを踏まえて、彼女が最後に取った行動が正しかったか、間違いだったか…多分作り手側に正解はあるんだろうけど、個人的には最後まで間違えたんじゃないかと思います。取った行動の結果を間違いにしてしまうような行動を次に取ってしまう。それこそがサラの本質では。
多分、親友を救った事実は軽んじられ、最初に見捨てた事実の方を誇張し喧伝され、元のように虐められ続けるんじゃないかなサラは。あの閉鎖的な村で、両親にも冷遇されながら。ネガティブな考えだけど、作中一貫した陰鬱な空気はその答えに観客を誘導している気がする。自らの命の危機に娘を想った母親とか、最後の少年の行動とかに救いを見出せるかどうかか。観る人が性善説を信じるなら、また違った印象になるかもしれない。
しかし、虐められた女の子の爽快復讐劇のように見せている宣伝は全然良くない。そういう話じゃなかったじゃん!あとタイトルも良くないよね。