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エミリー・ザ・クリミナルのJIZEのレビュー・感想・評価

エミリー・ザ・クリミナル(2022年製作の映画)
3.6
現在のロサンゼルスを舞台に多重債務に追われる女性が盗難クレジットカードで購入した商品を転売して荒稼ぎする悪辣な闇ビジネスに手を染めてしまう。”ダミー・ショッパー”にフォーカスした実録の犯罪映画。作品自体は以前から周知してたが、ネトフリ見放題でかかってたので、鑑賞。また主演のオーブリー・プラザの社会の狭間で揺れ動き正義と犯罪を行き来する様は、現代社会の貧困や叫びに溢れたメタファーのようにも感じる。盗難クレジットカードを偽造して使用するくだりは、リアリティに飛びまさにリアル。日本でも闇ビジネスならぬ若者の闇バイトが蔓延する現在を重ねて観てしまう。Google的な大企業で主人公が企業面接をうけ過去の犯罪歴やこれまでの経緯からほぼ門前払いを食らう一幕は表層的な企業への何かの怒りを感じてしまう。ラストの着地はパンチに欠けるがオーブリー・プラザの闇に手を染めてしまう迫真の芝居は見応えあった。
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