幸

かがみの孤城の幸のレビュー・感想・評価

かがみの孤城(2022年製作の映画)
4.0
原作が好きなので気になっていた作品。
ただし原作の内容は既に忘れているため、新鮮な気持ちで鑑賞。

なぜこの7人なのかも全く覚えてなかった(笑)
なんなら途中までマサムネと同じ勘違いしてたわ。私の記憶力…

前半は結構退屈なシーン多め。学校に行けなくなってしまったこころが突然光り輝き出した鏡に吸い込まれ、城へたどり着くとそこには同世代の子どもたちがいた…というファンタジーだが、城でやることと言ったら特になく(実はやることはあるんだけど)日常を過ごしているだけ。
同世代の子ども同士が集まってるんだから、もっと互いに話したりすれば良いんだけどね…。皆の性格上、それは難しかったらしい。
そういう訳でそれぞれが勉強したりピアノ弾いたりグダグダしながら城で生活している。

しかし後半でグッと盛り上がってくるし、こみ上げてくるものがあった。
城に招かれた7人がそれぞれどういう思いを抱えていたのか、こころが追体験するシーンも良かった。辛いシーンだから良くは無いけど。自分の外には見せていない部分含め全てを理解してくれている人の存在は、何と心強いのだろうか。

こういう特異な経験をすると、その記憶はなくなる(なくされる)可能性が高い。その点についても、しっかり観客が納得できるような結末が用意されていて晴れ晴れしい気分で鑑賞を終えた。
幸