椎蕈

かがみの孤城の椎蕈のネタバレレビュー・内容・結末

かがみの孤城(2022年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

シンプルに良い話だった。
劇中にヒントとか伏線が多過ぎてほとんど先が読めちゃったから、終盤の展開に驚くことが一切なかったのが残念ではあったけど、アキが先生だって明らかになるところは分かってたのに涙が出てきた。

先生の差し入れがストロベリーティーだったり、各キャラの時代風景や発言が違ったり、ベッドの横に弧城があったり、ミオの遺影とオオカミさまの見た目がほぼ一致してたりと、こうなるんだろうなぁって見ながらほぼ全部読めたのに感動した。

リオンだけが記憶を維持した状態で、時代が同じなのにも意味を持たせて最後にこころの元へ行くのが綺麗な締め方で最高だった。
エンディングが終わった後の後日談イラストも、目をうるうるさせながら見てた。

「たとえいじめにあったり親との問題があっても大人になれる」というメッセージを感じた。
最後の「大丈夫、大人になって」もそうだけど、萌の言った「たかが学校なのに」って発言にもそのメッセージが込められていると思う。
いじめに遭っている学生が見たらキツそうな場面もあるけど、似た経験をして大人になった人には刺さるかも。

いじめや不登校だった子供たちが成長する物語としても成立してるけど、ミオとリオンの姉弟愛の物語としても成立する作品だった。
個人的には後者の目線で見た方がラストシーンの重みが増して更に感動できると思う。
演出があざとくも感じるけど、アニメの良さだと思う。
俳優さんと女優さんの演技も上手い。

ただ、ウレシノがみんなを罵倒した後に謝罪が無かったのが最後までモヤモヤしちゃったかな。
フウカにしか謝ってなかったし。
でも、みんなもウレシノを小馬鹿にしてたのに謝罪がなかったから、おあいこって事なのかな。
椎蕈

椎蕈