割と序盤で展開がわかちゃうタイプのサイコホラー。
前半のテンポが非常に遅いと言うか…悪い。
家族の幸せ度が、家族構成や情景なんかの場面で想像できてしまうのにも関わらず幸せシーンがしつこくて、それがもたつく原因か。
そんなのに時間を使ってしまっているので、登場人物が少ない割には1番大事な人物像が描ききれずに薄っぺら。
犯人の動機が良くある話だからあえて掘り下げる必要が無いのは良いとして、時間ないんだったらお兄ちゃんとDV父ちゃんもバッサリ切ってしまっても良かったのではないかと。
その分、家の中でもっとおどろおどろしい演出をたくさん入れて、なんで奥さんがあそこまで追い詰められたかにも焦点を置いて欲しかった。
その辺の説明も全然足りないので、ラストなんか「なんで急にこうなったん?」って感じ。
家の中のものが勝手に動いてたり、どこに繋がってるかわからない配線見つけちゃたり、買ってないものがあったりなかったり、ドアが勝手に開閉したり(実際はもっとひねったヤツお願いします)…ちょっとこの家マジでやばいんじゃないか⁈イヤ、でもそんなのありえないし的な演出がもっとあればね。
悪者に見せたい営業マンとか、敵か味方かわからない微妙な感情を醸し出す刑事とか、演出なのはわかるんだけど、わざとらし過ぎて焦燥感や緊張感の妨げにしかならない。
家に帰らなきゃ!
早く逃げなきゃ!
出たいけど出られない!
家という閉鎖空間をもっと利用してドキドキさせて欲しかった。
タイトルから色々想像が膨らんでしまって、ちょっと期待しすぎちゃったかなぁ。
犯人と対峙する肝心な場面は真っ暗で全然見えないし。うちのテレビが悪いのか?
何にせよ、ホラーにしては退屈な映画でした。