Pnori

非常宣言のPnoriのレビュー・感想・評価

非常宣言(2020年製作の映画)
3.4
アジア映画ならではの航空バイオテロのお話。

銃ぶっ放しのゴリゴリのアクションと自己中英雄譚に頼らない緊張感が抜群。

面白かった…けど、色々詰め込みすぎて一つ一つのエピソードが薄味になってしまった感が非常にもったいない。
ストーリーは面白いんだけど、いかんせん話が長すぎる。
序盤の緊張感があんまり持続せず、ちょい中だるみ気味もありイマイチ集中できず。

タイトルになっている「非常宣言」
重要な役割があるのかと思いきや、駆け引きがあったわけでもなく、ストーリー内で触れたのもわずかで特に引っ張ることなくスルー。
それってこのお話のもう一つの肝じゃなかったの?
どういうこっちゃ?(笑)

ツッコミどころも結構あって、日本の自衛隊はビビリなのであんな強気にはなれません。アメリカがやってくるならともかく、日本が好戦的すぎて爆笑。拒否をした日本側の言い分もフォローをしたのか皮肉ってるのかわからない内容だし。でもそれが韓国から見た日本人なんだろうね。

残りの燃料が増えたり減ったりするわ、飛行機には何の不具合が無いのにハイテク旅客機がなんであんな怖い着陸すんのよ。

バイオテロがメインテーマだとすると、最後の着陸シーンとかいらなくない?ってか、イ・ビョンホンの活躍シーンを無理矢理入れた感がすごいんだけど。

ラストが予想できたので、もう一回盛り上げる必要があったのかもしれないけど、結局は訳あり元パイロットのトラウマ克服と妻を助ける為に体を張ったおじさん刑事の見せ場を作って大団円を重ねただけになった。

結果、大物俳優2人のオーラが強すぎて、前半の綿密に作り込まれたテロが霞んでしまった。

ハイジャックテロのストーリーで十分盛り上がってただけに、そこが残念でならない。
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