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『世界』に投稿された感想・評価

3.4
私の世界、私だけの小さな世界。
こんな苦しみやだ、苦しみから解放されたいと思うのに、家族の身近な言葉や、行動が愛おしくて、まだこの小さな世界に身を埋めたいと思ってしまう。
あともう少し、もう少しだけ時間くれませんか?
矢野恭加監督作品。

どう書こうか迷って1ヶ月ぐらいたってしまった。
本当にみてよかったです。

最初のショットや、主人公のたまきが実家で久しぶりに家族と会うシーンのカメラワークと人物の動きで、“映画”が始まったと観客は気づいてしまう。
演出やカメラワークの凄さはさることながら、物語もとても面白い。
以下、物語世界に触れる。

たまきは持病によって長くは生きられないことが物語冒頭で語られる。しかもその持病は、すでに亡くなった母と同じものだ。つまり彼女は母から病・死を引き継いでしまっており、たまきの世界は死に向かっている。そして幹を切られ花が咲かなくなったミモザと自分を重ねて、〈私〉の生きる世界の無価値さを嘆いている。

夕食の支度の途中、父は亡くなったたまきの祖母の手紙を渡す。そしてたまきに読むように促す。

「手紙が書かれ、読まれる」とはどういうことだろうか。それは時空間を超えて、書き手が読み手に語りかける運動な気がする。祖母は確かに死んでいる。祖母の実在はたまきの生きる今、ここにはない。しかし祖母の手紙がたまきに読まれるとき、祖母は〈時間〉や記憶、経験をたまきに語りかける。いやたまきは語りかけられてしまった。彼女はそんなことを意図して読んだはずではないのだから。でも〈私〉の世界を超え、祖母や母といった〈私〉が幾重にも重なった「大きな世界」に働きかけられ、自らの世界の価値に気づくことは重大な〈出来事〉のはずである。だからたまきは〈私〉の世界を無価値から否定ー生きたいという希望の反転ーに変え、泣いてしまうのではないだろうか。

彼女が母から引き継いだものは病・死だけではない。彼女は母のレシピでクッキーを焼く。しかも家族のために。クッキーを焼くことは彼女が病を治すことには一切関係ない。だが私たちは当たり前だが、食べ物を口にしないと死んでしまう。つまりクッキーを焼くことは、他者のために、他者が生き続けるために、他者の〈私〉の世界を維持し続けることでもある。それは「大きな世界」に働きかけ、参入することにもなるはずだ。
普遍的に言えば、長らく料理をつくるといった家事労働は、企業での経済活動に対比され、否定的に価値づけられていた。だが上述のように、家事労働は家族といったミニマムな共同体を維持させる運動ながら、他者の生を維持し「大きな世界」をかたちづくる重大な行為なのである。

もう一つ、たまきは歌う。それも彼女の病の治癒には関係ない。だが歌うという行為もまた世界に対して重大な価値がある気がする。当たり前だが、たまきが歌うように私は歌えないし、彼女の歌声は彼女だけのものだ。つまり彼女が歌うとき、代替不可能な唯一の人間としてのたまきが世界に現れ、歌声を聴く他者の世界に働きかけている。だから歌うこともまた〈私〉の世界が、「大きな世界」に働きかける重大な行為なのである。

ここまで〈私〉の世界と「大きな世界」を二項対立させて述べてきた。だがたまきが「環」であるように、盆提灯や太陽、クッキー、豆電球といった円いものが多く登場するように、二つの世界は円環的な構造をもつのかもしれない。
たまきの世界は、祖母や母の世界から引き継がれ、父や妹、弟の世界にも引き継がれていく。そして本作をみた〈私〉の世界にも。一人の死を越えた世界。世界は〈私〉のために、他者のために変わるのだ。
3.8
遺伝の不治の病で死んでいくけど祖母の母への手紙で戦中に必死になって生き抜いてくれてそれが今生きていることにつながってもいることも知ってもう少し頑張って前向きになろうとしているのが伝わってきてよかった。その象徴として遺伝でつらいんだろうけど同じ病で死んだ母親のレシピ探してクッキー作るのもよかった。あと景色がいいね。ショートフィルムだけど面白かった。