こだま

さかなのこのこだまのネタバレレビュー・内容・結末

さかなのこ(2022年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

かなりよかった
母親の器の大きさが...◎

「理解のある」作品は
この世に沢山出てきてるけど
明確に障害名を出さずに
ただ直向きにミー坊は
さかな好きを突き詰めて
その結果人を引き寄せたり
離れたりを繰り返している
そんな雰囲気がすごく好きです

特に印象的なのはプレゼント用の
六千円のクレヨンを不器用にあけるシーンで
不器用ながらも芸術や人間の殻を破っていく
そんな様のように感じたりした

障害理解や、多様性を認めていくこと
相手を理解し尊重すること
進んでいる人は進んでいると思うのだけど
父親のように、「普通」を美徳とする
それを信じて生きてきた人の
分かってもらえなさ、我が子を思う気持ち
父親自身にもまた、生きづらさがある
そういった人に自分は何ができるだろうとか
この映画では父親はすぐに
フェードアウトしてるのだけど...
この映画で、母親に感銘を受けた人
理解するのは当然だと感じた人は
父親に何ができるかを考える次のフェーズに
うつるのもまたいいかもしれないなあとか

父親自身、我が子に自分の枠を
押し付けたことは、ミー坊にとっては
よくないことだったと感じるが
じゃあ父親の不安とか
「我が子の心配を
誰にも分かってもらえない」という
父親自身の生きづらさは
誰が解消するんだろうとか
そんな事を考える映画でした。

あと、ギョギョおじさんをさかなクン自身が
演じているのが個人的に好きポイント
一歩間違えればミー坊もギョギョおじさん
そんな表裏一体というか
危険をもはらんでいそうな
そんな世の中の危なっかしさも感じる
そんな映画でした。
こだま

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