Nana

さかなのこのNanaのレビュー・感想・評価

さかなのこ(2022年製作の映画)
3.2
さかなクンの自伝的小説?をベースにしたファンタジー作品。
自伝的な映画かと思ったけど、主人公を女性が演じていたり、みー坊という大人でも子供でもないキャラだったり、コメディに偏っていたりしてファンタジーと考えた方が良さそう。
のんは、透明感があって性別や年齢を感じさせない女優ではあるが…

冒頭に「男か女かどっちでもいい」とか字幕が出て、そこから監督の傲慢さが感じられた。
だって、そんなこと見た人が感じることだし、言わなきゃわからんような人に向けた映画だと思って作ってるんだから。
「好きなことを追求すれば、普通じゃなくていいんだよ」ってテーマも、つくり手の狙いがミエミエで退屈した。

しかし私は「さかな様」をリスペクトしているので、それでもまあまあ楽しめた。
私の場合、水族館から始まりスキューバまで行って、今も水族館は好きだけど、魚を食べたり捌いたりは苦手。作ってもらったのは食べるけど、活け造りとかヤダ。

さかな様は、かわいいと言いながら、しめちゃうし食べちゃうし愛し方が超越している。
さかな好きなら得意なはずの、水族館や寿司屋の労働に向いてないし、デザイナーや特殊なキャラとかエンタメ系でブレイクしたというのも、並の魚好きではない。

ママンが夫や長男をほっといて、さかな様だけを大事に育てたのは「この子は絶対大物になる」って見込みがあったのだろう。
さかな様が空気読めないのも母の愛のおかげだろうし、天才になるには空気なんか読んでちゃいけないのかもしれない。
あ、私もいつの間にか監督のエゴに洗脳された?笑

さかな様が人工孵化に成功したカブトガニの卵は可愛かったな。
プーケットのマーケットで売ってたけど、向こうでは食べるみたい。
さかな様は食べる魚と見る魚、育てる魚を分けてるみたいだけど、どう分けてるんだろう。
やはりさかな様のおさかな図鑑を買うべきだろうか?
Nana

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