何かあると思って鑑賞。
MOVIOLA CHINA FILM ADMINISTRATION China film co ltd WANDA PICTURES H.BROTHERS
【面白いだけでは無いが】
確かに告知の通りただのバカやるロードームービー映画ではなかった。何かを感じられる人ほど評価が高くなる作品だと思う。
しかし、前述のバカやるについてだが、主人公は至って真剣。社会不適合者特有の長すぎる語りが、前半部も後半部も面白さを下げていた。カメラの移り変わりがとても激しい作品なので情報量でお腹いっぱいになって眠ってしまって起きたら宇宙人が冷凍保存されてた。
それが宇宙だと言われたら、まぁ納得するけど、ごちゃごちゃしすぎてわちゃわちゃしすぎていて、先が読めないのはいいことだが、もう少しスッキリさせて欲しかったかなと。
手と手の間に広がるのが宇宙、的な概念と同様に、個人の中に広がる宇宙観と科学的な実在宇宙が結びつく感じだった。私文系だから分からないけど、思想的な個人の側面にこそ未知の神秘が眠っているような。誰も自分のことなんてわかっていない、誰もが心の病にかかっているのかもしれない。
水筒水筒連呼されて笑ってしまうのもあったし、赤帽子のおっさん関連はほとんど面白かったけど、基本の編集部パートがぐだぐだだった。特にテント燃えてから。
あとキティの加湿器すごく印象的。
期待ほど面白くなかった、だが面白いだけの作品では無い。しかしその深みを掴むことが私はできなかった。と言うことで、観るものの可能性を無視しないこの評価。
モヤっとした理由は、我々がみているカメラの中途半端な立ち位置にあるのかもしれない。
すずめの戸締まりよりもすごくスズメだった。