二瓶ちゃん

ソウルフル・ワールドの二瓶ちゃんのネタバレレビュー・内容・結末

ソウルフル・ワールド(2020年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

知人からの勧めで鑑賞。

Disney PIXAR

【めっちゃおもろいです】

久々に映画館で泣きました。他と比べて他を落とすのは良くないですが、割と映画館がガラガラでショックだった。今日本の映画館でかかっている映画で見るべき一作として挙げたいです。

宗教などで十人十色と思える魂、死後の世界を描くにしては妙に共感したし、解像度が高かったし、そんな世界観だからこそ自由度の高すぎるストーリーがどこに向かうのかが気になってずっと見ていた。

だいぶ短く挟まれるギャグは観客の知性を少し試してくるかもしれない。なかなかに濃厚な話かつ深い部分もあるので、どれだけ自分がその深さに浸れたのかはわからないけど、すごく良かった。

生きる意味とか煌めきとか、そういうのは心に訴えかけてもわからなかったりする。

けれども感じるままに、歩んでいけばいいんだな〜って思った。そういう意味ではジャズが最高の題材になってたんじゃないか。

サントラが映画館で聴くのには最高だった、そして何より22番の人間デビュー戦がマジで爆笑だった。赤子ではなく、ある程度の知性を持って生まれるとあんな風になるんだ。少しずつ肉体に慣れてきて、「歩くのが楽しい」と言い出すのにはかなり衝撃を受けた。

地下鉄にいた人々のように、人間の生活に、生きている肉体がある、そういう事実を当たり前に感じてしまっていないか。

社会を生み出し、生活に慣れた人間は、生活を豊かにするために色々生み出したけど、豊かさや便利さが行きすぎた結果、私たちは本来の生を見失っていたのではないか。

ピザがうまい、音楽が響いてくる、人と話すと楽しい、これだけのことに22番はいかに喜んでいたか。

床屋でも褒められていたが、私が22番に教えられたことは大きい。

ジョーは一度穴に落ちて死んだけど、一度で良かった成功体験を果たしてまたソウルの世界に戻って、22番の自己否定の闇に触れ、22番に新たな生を託した。そして、ジョーは人生をまた、やり直す権利を手に入れた。


褒められたら全てどうでも良くなる量子キャラクターのテリーを始め、思ってたよりユーセミナーの皆さんが個性溢れてて面白かったし、何でも許す存在なんだろうなと思った。

語ること多い作品。少し経ってからまた観てみたい。ジョージオーウェルに言及があったことからもわかるように、今の社会の人たちにはズシンと響きそうな一作。ということで最高評価。

メンターの名札にアレサフランクリンあったの見逃さなかった。

今の時代、迷子になっている人多いと思います。特にポストコロナにおいては。

だから、ジャズっていこうぜ!!