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セールス・ガールの考現学/セールス・ガールのowlマンのレビュー・感想・評価

3.9
友人の代わりに、アダルトショップで働くことになった女子大生の“サロール”。オーナーの謎多き女性“カティア”との交流を通して、“人生”を見つめ直し、成長する物語。

モンゴル映画を初めて観ました。
恥ずかしながら、モンゴルと言えば
“遊牧民”“スーホの白い馬”“相撲”くらいしかイメージがなかった私ですが...
文化は変われど、今時の若者のもどかしい悩みや、不安はどこか共通しているんだなと思いました。

それ以上に、モンゴルってこんな“解放的”な映画を撮るんだ!?“ゲル”のような作風と思ったらとても“遊牧”的で、現代的で驚きました!

主人公のサロールが可愛いです。

アダルトショップにくるお客さんは、コソコソとしていますが、オーナーの“カティア”は“性”においてすごく開放的で、その自由さや行動力に主人公も物語が進むにつれて、内面の“心”の強さや“自信”が変化・進化していくのが目に見えて、良かったです。

自身の事は多くを語る事のないオーナー“カティア”は、『言葉にするなんて野暮なことはしない』って言い放ちそうなくらい強い人に見えて、表情や態度、部屋の装飾で現れていて、どこか虚勢をはっているのかな?と思ったりもして、すべてにおいて“カティア”という人物が劇中から滲み出ていて、愛おしい存在でした。

“カティア”が“サロール”に述べる言葉ひとつひとつが凄く素敵で、特に『うつむいて自分の靴を眺めている間に大切な時間は過ぎていく』が刺さりました...悩んでないでこれからも映画館へ行きます!

バスの中で謎のPOPミュージシャンが劇中に出てきたところも、どこか“現実”と“夢”の間、“少女”と“大人”の間で微睡んでいるみたいで不思議な演出だった✨CD買えば良かったな...。

友達の男の子の“発射”が衝撃的でした。
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