藤ひろ子さんがピンときた美大生の青山リマさんに声かけちゃうとことかやっぱしリヴェットぽさを勝手に感じたり。谷ナオミさんと山本昌平さんがすれ違うラストシーンはカッコよすぎだし、あと、藤さんがナオミさんにピンときて会ったときのソフトクリームのシーンも。六邦映画好きすぎる。音楽またしても素敵だったー。

住宅街でテレパス爺がいざなう鏡の中の青写真。山昌様とナオミさんが家欲しがる普通の夫婦って新鮮と思わせつつメイクや衣装は通常営業で嬉しい。保険外交員として働くにあたり藤さんとの待ち合わせソフトクリームの場面パリみたい。ノーブラタンクにメイク薄めで髪ショートの青山リマさん見て合点がいきすぎる女子美のイットガール感。毎週母役だったから麻痺してたけど素のリマさんてこっちなのかなーと思ったり。山谷ますみさんホント可愛い、こけし越しの二人の美しい絡みの寝具はマリメッコ的な。オカルトと美術業界と夫婦のすれ違いが繋がる末の完璧なラストが美しすぎる。音楽も久我剛監督の撮影も素晴らしい。

冒頭が多くのピンク映画にありがちなはちゃめちゃさで、引き笑いをしながら観ていたんだけど、終盤にかけてどんどん洗練された映画になっていく様が面白かった。1本の作品で幅広いグラデーションを観た気がする。

谷ナオミの肉体ではなく、女優としての表情にフォーカスしている様子も見受けられ、個人的にそれが嬉しい。