ShinichiAndo

線は、僕を描くのShinichiAndoのレビュー・感想・評価

線は、僕を描く(2022年製作の映画)
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花鳥風月を通して生命を描く水墨画の世界と同じように、移りゆく花の表情や鳥のさえずり、風の気配、そして、主人公たちを見守り続ける柔らかい光に親しむように、映画の中から“生きる”ということが浮かび上がってくる作品だった。これから何かに行き詰ったとき、繰り返し観たくなりそう。

小泉監督の過去作品「ちはやふる」の競技かるたシーンがそうだったように、本作でも登場人物が水墨画を描いているシーンが何よりもスリリングで面白く、また描いているキャラクターがみんな魅力的に見えるところが凄い。そして、水墨画を自分でもやってみたくなるところも素晴らしいことだと思う。
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