※注 この作品は主人公側が人を仕掛け(殺し)なければ成立しない作品なので、仕掛ける事に関してはネタバレとしていません
したがってそれがネタバレと思う方はこのレビューを避けてください…ってこの注意書きを読んだ時点で仕掛けが起きるのバレるわけなんで最後まで読んでw
あんなに憎悪に満ちた彦さんの仕掛けの顔を見たのは初めてで興奮が収まらない
推しは悪い顔でもカッコよく見えてしまう
これが推しがてぇてぇってやつなんだな
二部作の一作目でも満足感あったけど、今作の方が良い
前作は梅安さんのエロさが際立ってたけど、梅安さんてのはちょっとゲスいんだわ
そのちょっとゲスいが今作の方がしっかり出てた
良い人だけど心の奥底に闇を抱え、ちょっと悲しくてエロくてゲスい、これが藤枝梅安
それが今作では良く描けてたと思う
歴代の藤枝梅安、そして必殺シリーズ
数々の仕掛けや仕事を見てきたが、その瞬間に痛快さは感じた事はあれども、涙を流したのは今作の彦さんの仕掛けが初めて
先にも書いたけど彦さんが悪い顔するんだこれが
そこから憎しみの顔に変わり…あーこれ以上は観てとしか言えない
愛之助の表情の一人勝ちだな
彦さんといえば橋爪功だったけど、己の中のNO.1彦さんレースでぐいぐい愛之助が差を詰めてきてるわ
マリオカートで言うと愛之助はキラーになって１位のすぐ後ろまできたとこ
何の因果か仕掛けで繋がる仇
仇を追いながら仇に追われるという仕掛人という稼業を良く描けている
藤枝梅安という作品は仕掛人を稼業としている以上、自分も明日は来ないかもしれないし、死ぬ時は幸せな死に方はできないっていうのを梅安さんと彦さんが常に抱えて生きているっていうのがあるんだけど、今作は本当にここの描き方が良かった
この時代劇が下火になってしまった令和の時代にここまで本気にハードボイルドな時代劇を作ってくれた事に感謝したい
それでもやっぱりこの作品が目に入るのは一部の時代劇ファンだけだと思うととても悔しい
平日の昼間だったけど劇場は俺一人だった
こんな駄文を読んだところで時代劇を観ようってなってくれる人はいないと思うんだけど、観てよーw
さあ次は来年の鬼平犯科帳だ
