MasaichiYaguchi

MEMORY メモリーのMasaichiYaguchiのレビュー・感想・評価

MEMORY メモリー(2022年製作の映画)
3.4
リーアム・ニーソン主演の最新アクション映画は、アルツハイマー病で記憶を失っていくベテラン殺し屋が最後の仕事に挑む姿を描く様を怒涛のアクションばかりだけでなく、切なさを交えてエモーショナルに展開していく。
完璧に仕事を遂行する殺し屋として、裏社会で絶大な信頼を得ていた殺し屋のアレックスは、アルツハイマー病の発症により任務の詳細を覚えられなくなってしまい、引退を決意する。
これが最後と決めた仕事を引き受けたアレックスだったが、ターゲットが少女であることを知り、契約を破棄してしまう。
彼の唯一の信念である「子どもだけは守る」を貫く為、アレックスは独自の調査を進める中で、財閥や大富豪を顧客とする巨大な人身売買組織の存在に辿り着く。
本作でモチーフとなっているアルツハイマー型認知症は、脳の神経細胞の減少に伴い、徐々にもの忘れをしたり、時間や場所が分からなくなったりする中核症状が現れ、これに伴い、暴言や暴行、不安、気分が落ち込むなどの行動心理症状などもみられ、やがて寝たきりの状態になる。
ただ症状はゆっくりと進行し、患者の約半数が発症から2~8年で寝たきりとなり、発症から死亡に至るまでの平均期間は約8~10年といわれている。
映画でも出てくるが、症状を改善し進行を遅らせる薬はあるが、根本的に治す治療法はない。
この症状が主人公にとって大きなハンデとなり、弥が上にもスリリングな展開を生み出していく。
果たして主人公は、立ちはだかる巨悪を倒すことが出来るのか?