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ザリガニの鳴くところのfishmuttonのレビュー・感想・評価

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
5.0
とても好き。良かった。
引き込まれてあっという間に観られた。
劇中に出てくる絵も美しく、眼福だった。誰が描いているんだろう?

町の人気者が沼地の櫓から落ちて死亡。町民から“沼地の娘”と疎まれ蔑まれてきた女が容疑者となる。誰も知らない、“沼地の娘”の人生とは?彼女は町民にどう裁かれるのか?というミステリー(サスペンス)ドラマ。
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チェイスが出てきたとき、思わず「そいつはダメだ!やめろ!」と叫んだ。クソ野郎の臭いがぷんぷんするし、その実クソ野郎。
そして、チェイスとの関係にテイトほどの熱がないのがないのが観ているだけで伝わってきた。なんか温度が違う。あと、絶妙なすれ違いが伝わってくる。お互いの心が通ってない感じ、というか。でもな、傷ついて孤独だとあんな男でも一緒にいて隙間を埋めたいと思ってしまうのかもな。

カイヤ:“沼地の女”。幼いときに両親に生家のある沼地に置き去りにされ、以後一人で暮らす。テイトと再会して教育の機会を得てからは、特に生物学に関心を示す。沼地で多くのスケッチをしてきた。
ジャンピン:雑貨店の店主。妻と共にひとりになったカイヤの生活の手助けをしていた。ありがとう。
弁護士:カイヤの弁護をする。彼女を助けるため、彼女について知ろうとする。町で彼女に親切にした数少ない人間の一人。
テイト:カイヤの幼少期の友人。父はエビ漁師。大きくなったカイヤと再会し、恋に落ちる。大学進学を気に町を離れる。独立記念日に来いよ!!!!!おい!!
チェイス:町の有力者の息子。カイヤの前に現れアプローチをかける。実は婚約者がいるし、結構な女に手を出していたっぽい。プライドが高く、女を見下す絵に描いたようなDVクソ野郎。

ラストもとても好き。
そうなんだろうなと思いつつも、彼女の無罪を願わずにはいられなかった。
沼地はすべてを飲み込み、変わらず生命は営まれていく。
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