「危ない時は、ザリガニの鳴くところまで逃げろ。」
"ここから出なきゃ。無罪でも死刑でもいい"
街の人気者が湿地で突然死。疑いをかけられたのは誰も存在をよく知らない"湿地の娘"。不透明な真相を偏見の中から探る。
想像してたおどろおどろしさは皆無。
そこにあるのは尊く儚い一つの純愛。
繊細な心理描写、役者陣の絶妙な演技が凄い。そして、最後の最後まで意味を含ませる演出に気圧される。特別は無いけど、洗練されていて気持ち良い。
肌、目の色、言葉、思想、湿地に住む...
自分達とは何か違うだけの人を差別し遠ざける。嫌悪や侮辱の元は怒りではない。知らない事から生まれる"恐れ"なんだと思う。
孤独と怯えは違う。彼女の言葉は真に強い。
2024年鑑賞18本目