ムービーマン

ザリガニの鳴くところのムービーマンのネタバレレビュー・内容・結末

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

文明社会からかけ離れた沼地で1人暮らすカイアはある日、関係を持っていた知人チェイスの殺害容疑で逮捕される。
生い立ちからの回想と進行する法廷での審議が交差してゆく。
そんな中でテイトと出会い別れ、チェイスと出会う。
ここからはネタバレになってしまいますが、チェイスの気性の荒さは出会ってから間もないところからも感じ取る事が出来る
例えばカイアの家の中が見たいと言い家へ入ると勝手にカイアの物を手に取りその辺に捨てる仕草だ
おそらくカイアの父親に似ている暴力的な性格なのではとうすうす感じていた
他にもチェイス本人がカイアとの会話で「家族は俺の本当の姿を知ると誰も寄り付かない」的な事を言っていたのもそういう事だろう。
それが現実となりラストで明かされる貝殻のネックレスは多くを語らなくともおそらくカイアが正当防衛で殺し、証拠を隠滅したのだろう。
終盤あたりにテイトが夜やって来た時に最初チェイスが報復に来たと勘違いして大きな石を手に取り、茂みに隠れるシーンがある。
あのシーンこそが多くを語らなかった貝殻のネックレスの真相を物語っていたのではないかと思う。
しかし、テープで止めてあったネックレスの上に丁寧に書かれたチェイスの似顔絵が映る。
これもまた、それでも彼女は彼を思い続けた証なのかもしれない。
ドラマチックで深く胸に刺さる良く出来た上質なミステリードラマだった。
傑作!!
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