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ザリガニの鳴くところのnyakoのレビュー・感想・評価

ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)
3.8
ベストセラー小説が原作。
親に捨てられ、森の奥深くの家にひとり住んでいた女性が、元恋人の殺人容疑で裁判にかけられる。
物語はこの裁判メインかと思いきや、そこへ至るまでの数奇な運命や、判決後の彼女の人生も描かれる。彼女は湿地に対してスカーレットオハラのタラ並みに愛情を持っている人。
悲しくも逞しい女性の一代記のような物語だった。

親も兄弟も無く、学校にも行けずに成長し、自然の理の全てが彼女の教科書だった。そこもまた物語にうまくからんでいて面白い。
湿地から見える風景や鳥たちも美しく見応えあり。
じっくりこの世界に浸る作品なんだと思える。

二時間越えの作品なので途中長いよ〜なんてもよぎるが、あのラストへの持っていき方はミステリーとしても最後まで観てよかったと思わせてもらえる作品であった。
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