名波ジャパン10

ロストケアの名波ジャパン10のレビュー・感想・評価

ロストケア(2023年製作の映画)
4.3
エンドロールの後に残されたのは感動というよりは重い沈黙。余りにも重たい質問を投げかけられて観客は俯いて沈黙するしかありません。孤独死、認知症老人の介護、介護士による安楽死殺人という極めてデリケートで、出来れば眼を逸せていたいテーマを突きつけられるとてつもなく重たい映画です。松山ケンイチ、長澤まさみ、柄本明という演技派俳優の鬼気迫る演技、鏡やガラスの反射映像による緊迫感を高めた映像表現が秀逸です。今年の日本アカデミー賞作品賞、主演男優賞、監督賞、撮影賞は決まりでしょう。