A

天使の涙 4Kレストア版のAのレビュー・感想・評価

天使の涙 4Kレストア版(1995年製作の映画)
4.6
ブエノスアイレスから続けて天使の涙。
ずっとこの世界に浸っていたい〜と思いながら見てた。映画館を出て夜の新宿を駅まで歩きながら、頭の中はまだ香港にあって、ふわふわとした感覚がとても心地よかった。配信で済ませることが増えたけど、こういう時にやっぱり映画は映画館だよなあと反省する。

閉店後のお店を勝手に開けて無理矢理商売をするモウ(金城武)、殺し屋に指示をするエージェント(ミッシェル・リー)、殺し屋の男、マックで殺し屋をナンパする金髪の女。孤独な人たちの人生が交差して、そのまますれ違っていく都会的な群像劇。また香港の夜がストーリーにぴったりで。

何よりミッシェル・リーと金城武が素晴らしい!!この時代のこの2人を、こうやって映像におさめてくれた王家衛に感謝してもしきれない…!

日本料理屋の斉藤さんに影響を受けてビデオにハマったモウは安宿の管理人をする父親を追いかけ回して撮影する。60歳の誕生日、深夜のロビーでモウが撮った自分のビデオをテレビに映し、ひとり幸せそうに見るお父さん。とてもいいシーンだった。モウがマグショットをおちゃらけて撮るシーンも名場面!
A

A