はむ

東京2020オリンピック SIDE:Bのはむのネタバレレビュー・内容・結末

東京2020オリンピック SIDE:B(2022年製作の映画)
3.1

このレビューはネタバレを含みます

Twitterでこの映画をとても高く評価する投稿を見たので、気になって観に行った。ちなみに私はスポーツに全く興味関心が無く、オリンピックのことも物凄く反対されているなとしか思っていなかった人間で、テレビで観たのも森山未來の踊りだけだった。
だから本当に、何も知らない立場から観て率直に感じたのは、元開催委員会長の森と、IOC会長のバッハへの愛だった。最初の近すぎる距離感や急に切られる台詞には確かに違和感があり、批判性を感じたのだが、全体を通して見ていくと森の女性差別発言への擁護の描写やバッハの広島来訪など、「良い面」の強調が目立つ。更に、あの異様に近い距離は監督のよくやる手法であるとも聞いたので、果たして本当に批判性が伴っていたかは不明である。
そしていちばんこの作品において今回の五輪″批判″ではなく″擁護″であると感じざるを得なかったのは、映画の最後を締める、子供の屈託の無い声だ。映画全体を通して端々で描写される子供たちの真っ直ぐな視線の映像をどう解釈するかで迷っていたら、最後に「未来に希望を持った子供たち」の像を与えられたので、個人的にこの映画は五輪擁護に傾いたものであると思う。
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