ジョージ

東京2020オリンピック SIDE:Bのジョージのネタバレレビュー・内容・結末

東京2020オリンピック SIDE:B(2022年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

sideA/sideBを観て

何が言いたかったんだろうか。
アスリートにフォーカスを当てたsideA、舞台裏にフォーカスしたsideB。これは個人の意見として留めておきたいが、この作品は2つでひとつ。
2つの作品を通じて昨年の東京オリンピック・パラリンピックの記憶を後世に語り継ぐべく制作されている物だと思っていた。
作品云々の批評はもはや不要。はっきり言って2部構成がそもそも成立していない。
その上で思った事は、パラリンピックってやってたよね?と思ってしまった。どうしても地上波中継や世の中のトピックスになりづらい(この事実すら是正していかないといけない事なのかもしれないが)パラリンピックをどうフォーカスを当てていくかを注目して観ていたが、結果としてほぼ取り上げられる事なく終わった。
どうだろうか?メディアや行政、ひいては政府はこぞってパラリンピックにも注目しましょうなどと呼びかけておいて結果として、さまざまな考査を通して封切られた本作でパラリンピックについて扱う事はほぼ無かった。こちらについては残念でならない。
また、sideA/sideBで作品の統一性がまるで無いので、観ていて良く分からなかった。
sideBに関して言えば、Nスペとザ・ノンフィクションを足して2で割った作品のオマージュ程度のクオリティ。これならNHKで特番で特集してもらった方がよっぽど見応えのある作品を仕上げられたのでは?と思ってしまうほど。
一言も言及しないのは忍びないので内容について言える事があるとするならば、この国のリーダー達の醜態を“美しく”描いていて、恥ずかしくも痛快だった。もしかしたら河瀬直美はこの事実を伝えたかったのかもと思ったほど。

最後に、
あくまでも一人の映画人が自分の主観で創り上げた作品。だからどうしても賛否が分かれる。ただ、何度も申し上げてるがこれは世の中に無数に溢れる一つの作品ではなく、一つの国が全ての叡智を結集させたオリンピックという平和の祭典を未来永劫語り継ぐべく制作されるべき作品。
もう少し丁寧にかつ盛大に仕上げて欲しかったと思っているのは私だけだろうか…。
ジョージ

ジョージ