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東京2020オリンピック SIDE:Bのdemioのネタバレレビュー・内容・結末

東京2020オリンピック SIDE:B(2022年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

後半のSIDE:Bはそこそこ実直に東京五輪をめぐる政治腐敗を映像に捉えるが、最後、時計を2121年にし、未来の子どもに他愛なく「むかしの日本で行われたオリンピックって確かこんなことがあったんだっけ」と語らせることで、「なあに、100年のスパンで見れば怒るほどのことではない」という、フィクションの手法的にも政治的にも完全に無理筋な相対化をはかって終わらせる。

と思ったら、スタッフロールとともにかすれ声の拙い歌が流れ始め、それが河瀨直美の作詞作曲かつ本人歌唱(題:Whisper of time)だと気づいたとき、この作家においては、発注者である自民党も、制作費に税金を使用された国民もすべてどうでもよかったのだと、ただ国策映画にアサインされた"誉れ"を自己陶酔の肴に使っただけという事実があかされて終わり、驚きのあまり座ったまま小便を漏らした。
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