けーはち

劇場版 ねこ物件のけーはちのレビュー・感想・評価

劇場版 ねこ物件(2022年製作の映画)
2.5
祖父から継いだ家を猫と住むシェアハウスとして貸す管理人青年と猫好き同居人たちを描くドラマの映画化。オッサンが観ると「若い身空で仕事もせず遺産と家賃収入で食って猫好きの仲間とヘラヘラしてるカスニート野郎じゃん!」となるが、仕事帰りのOLや主婦が疲れた脳を癒やすため可愛い猫+ゆるふわ草食男子の戯れ姿を眺めるようなドラマなのでグダグダ言うにはあたわず。劇場版では「生き別れた弟を捜す」という目的が急に生じてきて、それらしき若者にアプローチするも実は……と煮えきらぬ展開。それ以外ストーリーらしきものは何もないが、若い男子+猫のシェアハウスにお近づきになる不動産会社の担当者の女性(視聴者視点)が今後の役得に預かれる雰囲気を匂わせて終わるのが微笑ましい。猫のように自由にのんびりと特に先の苦労も考えることなく可愛いものに囲まれて生活したいね、そういうある種のファンタジーが結晶化した一本で、一定の需要があるのだろう。