皿鉢小鉢てんりしんり

アポロ10号 1/2: 宇宙時代のアドベンチャーの皿鉢小鉢てんりしんりのレビュー・感想・評価

4.9
ずっとここに居たいと思わせる映画。
こればっかりは、撮れてしまったことが奇跡としか言いようがない。
テクニックだとか、上手いとか、観客を楽しませるだとか、そんなことは“表現”の本質とは一切なんの関係もない。
取り留めもなく、ただだらだらと垂れ流した60年代=Space Age Childhood の思い出。
テレビで何をやってたか、どんなレコードを聞いたか、何をして遊んだか、どんな親戚がいたか…… 全ての瞬間が描かれるだけで、かけがえもないほど愛おしくなる。絶対にロトスコープアニメーションじゃないと描けない楽園。実写でも、手描きアニメでもこれは表現不可能。リンクレイターにこの手(『ウェイキング・ライフ』、『スキャナーダークリー』)があって心底良かったと思った。