Jun潤

劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリアのJun潤のレビュー・感想・評価

3.5
2022.07.22

テレビシリーズ視聴中作品。
『リバイス』、というか令和ライダー自体方向性が未だ定まっておらず、テレビ本編も設定や『仮面ライダー』第1作放送から50周年という縛りに囚われ、ちゃんとヒーローや家族が描けていない印象。
同時上映の『ドンブラザーズ』がとても好きなので、どちらかと言うとそっち目当てで鑑賞。
ちょうど鑑賞日の朝に次のライダーの情報解禁があり、脚本家には懸念がありますがプロデューサーが、僕にとってのベスト3作品を担当されている武部直美ですので、ひとまずはライダーにさよならは言わずに済みました。
本数カウントの関係で2作ともこちらでレビューします。
スコアは2作の平均値。



『暴太郎戦隊ドンブラザーズ THE MOVIE 新・初恋ヒーロー』 ☆3.6

ドンブラザーズの面々は、新たに現れたヒトツ鬼と闘っていた。
その姿を見た映画プロデューサーに、ぜひ出演を!と熱望されたドンモモタロウこと桃井太郎らは、出演を快諾する。
撮影は順調(?)に進むかと思いきや…。

いや〜この悪ノリ感!平成の古き良き文化だなって感じがしますね。
“黒”“岩”監督…“白”倉プロデューサーに“石”田監督…、予算を気にする女性プロデューサーは武部Pかな?と田崎監督らしい内輪ネタを盛り込んだノリノリ加減。

描写的にもコメディモリモリで奇声演技な鬼頭はるかにぺこぱな桃井太郎。
コロナ禍が東映にもたらしたCGのリアルタイム合成を盛大にネタにしてくる構成と笑いどころしかない。

巨大ロボ戦がないのは、今作の1号ロボ・ドンオニタイジンが史上最高レベルのカッコ良さだけに、とても残念でしたが、テレビ本編では未だに無い戦隊名乗りをしてくれたのはとても嬉しかったです。

あと何気にゼンカイジャーの面々がカメオ出演していたのは胸が熱くなりましたね。

全体的にメタフィクション的な今作だし、テレビ本編もキャラを動かしてコメディにしつつ、不穏なところはしっかり不穏という先が気になる展開、終盤も気になりますが後々ありそうなクロスオーバー作品や単独Vシネなど、コメディでもシリアスでもどちらでも楽しめそうなのはとても良いことだと思います。



『劇場版 仮面ライダーリバイス バトルファミリア』 ☆3.4

五十嵐家の母・幸実の誕生日ということで、旅行に向かう元太らを空港で見送る一輝たち。
しかしその旅客機がハイジャックされたというニュースが届く。
犯人たちは旅客機を高い壁に隔離されたエリア666に着陸させ、元太らを拉致、一輝たちは両親を救うため狩崎の協力を得て壁内に向かう。
そこにはアズマという、かつてギフと契約した不死の男がおり、仮面ライダーダイモンとなってきょうだいの前に立ちはだかる。
一輝達はダイモンの力に圧倒されるだけでなく、自分達の中にいる悪魔を暴走させられ、襲撃を受け囚われてしまう。
アズマ一味のブレーンである外海は、ギフの遺伝子を奪い、不死身の軍団を作ろうと画策していた。
果たして五十嵐家の運命や如何に。

むむむ、これは…、何がしたかったんだ?
ひとまず時系列的にはキャラたちの状況や言動から察するにおそらくテレビ本編最終回後?
フェニックスやらウィークエンドやら、オタクたちが喜びそうな謎組織がいないだけでこんなにも見やすくなるのかと思いました。

今作の見所を挙げるとすればやはり坂本浩一監督節全開の素面アクションでしょうか。
五十嵐三きょうだいを演じた若きキャスト陣に加え、48歳とは思えない動きを見せる戸次重幸、そしてかつてのニンジャブラックが仮面ライダーに帰ってきた、そう、ケイン・コスギ。
世界にも認められた肉体派ハリウッド俳優が魅せる流麗なダンスのような殺陣。
もう変身しない方が強いんじゃないかな?とは考えちゃいけないけど考えちゃうくらいのアクションは観応えバッチリでした。
ヤンキー乱闘やステゴロアクションともまた違う、一手一手が決められた空手競技のようで、これもまた好きなアクションの部類ですね。

あとはまぁ、キャラクターですか。
テレビ本編中でも前述の通り設定に踊らされ掘り下げられてないメインキャラたちに加え、キャストなのかスピンオフを推すためか、アズマも希望もゲストキャラとしては十分なのに描写がバラついていたため魅力には繋がらず…。

きょうだい3人合体変身の仮面ライダー五十嵐やデッドマンズ再集結、劣化ホークアイと化したヒロミさん、やっぱり不穏でマッドな狩崎など、オタクの琴線に触れたいのはわかるけど本当に魅せたいことなの?て感じ。
あと強いのはわかるけどさすがに最強最悪の悪魔より強い母の愛ってヤバない?
考察の余地のない突然生えた感もムムムムム。

リバイスだけでなく他の令和ライダーにも言えることですが、販促したいならしてほしいししないなら出さないで欲しい。
仮面ライダーが8人、ドライバーは7個出てきて一般販売が2つだけというのは、さすがにやりすぎなんじゃないですかねぇ…。
小物売りだけでなくベルト売りやプレバン販売もあると両親の財布は限界よ!

そして朝の情報解禁から間を開けず登場した仮面ライダーギーツ。
アクションとしてはメインライダー初となる銃メイン、こりゃあ魅せ方が試されますな。
玩具オタク的に気になるのはやはりベルト。
ベースに小物を装填する、一つで変身二つ目で強化、アイテムによって上下のアーマーが変わる、バイクモチーフのスーツやハンドルのような見た目になるドライバーと、ダブルアクセル鎧武マッハエグゼイドビルドのスーパーハイブリッドって感じで、音声がベルトか小物かは分かりませんが、サイズ感的にはフォーゼのアストロスイッチやドライブのシフトカーを想起させてきます。
バイクの見た目もかっこいいし実車も用意できそうで、ギミックも動物に変形するというワクワク感。
スタッフは期待:不安=7:3て感じですが、ライダーの見た目は個人的には令和イチです。
期待が高まりますな。

エンドクレジットには冬映画の告知。
『ビヨンド・ジェネレーションズ 』のレビュー時にも書きましたが、人数の揃ってない内はジェネレーションではなくMOVIE大戦のフォーマットに戻して欲しいところ。
はてさてどうなることやら…。
Jun潤

Jun潤