きーさん

リバー、流れないでよのきーさんのネタバレレビュー・内容・結末

リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

Twitterの評判を見てゆるっと行ったけどめちゃくちゃ良かった!ヨーロッパ企画だから安心して見れるというのはそうなのだけど、温泉旅館にいるスタッフ、宿泊客、全てのキャラクターも人間味に溢れていて良かった。

そして、2分間が繰り返され続けることで起こる悲劇を、なんとかして食い止めようとする群像劇でもあり、ループした原因容疑をかけられた2人の逃避行もあり。また、ループした原因をあっさり突き止めて、故障したタイムマシンを大人たちが走って直しに行く、そして、タイムマシンに乗り込んだタイムトラベラーに、普段きたお客さんと同じように会話する仲居とお土産を渡す女将さん、そして、「未来はどう?」「繁盛してます、今日空いてる!って思って!」と返すタイムトラベラーもすごく良かった。お仕事の途中とはいえ、恋愛成就のお守りを買って、お参りして、帰る途中の事故を、たまたま通りがかった地域住民が全員で直してくれた。ただそれだけ。それって田舎の畦道でも起こることだなあなんて思ったり。それと、月と時間を超えた遠距離恋愛と、フランスへ修行へ行く想い人との対比、同じ恋愛成就のお守りを見せ合ったあの瞬間、2人は心が通じ合ったんだなと思って、すごく嬉しくなった。

未来は明るい、そう教えてくれる未来人に弱い。そんなんすきになっちゃうじゃん。

また、この温泉旅館の間取りも本当によくて、カメラがどこに向かっても画が単調にならないのがすごかった。雪の足跡とか大変だったろうな。一発どりも多かったのかな。でも雪降ったり振らなかったりもあったからより複雑な撮影だっただろうな、とにかく楽しかったです!