Ren

ミッション:インポッシブルのRenのレビュー・感想・評価

3.5
(約2ヶ月前に)何度目かの再見。近年の、本当にトムが死ぬ可能性のあるアクションという名の危険映像に頼らなくても充分ハラハラさせられる初期作が好きだなと思った。

黒幕を巡るフーダニット(今改めて観たら特に意外性のあるものではなかった!)やケイパームービーの味付けで どしっとジャンルとしての面白さを担保しつつも結局大味アクションで締めてしまうのが面白い。ド派手な数シーン以外は渋めだけど、トムがまだアクション俳優としての地位を確立していない頃のスパイものだとしたらこうなのだろうと思った。

どうしても冒頭のチーム全滅ミッション、中盤の吊り下がりアクション、ラストの列車アクションの3シーンが面白すぎて、その他のシーンがそのための繋ぎになっている印象はある。幼い頃に今作を観て難しい〜と感じたけど、何度観たとてその3シーンの印象が強まるだけで話全体の理解はできなかっただろうな。

デ・パルマ作品には全く明るくないが、カメラがゆら〜っと傾いたりそこまで深い意味無く一人称視点になったり階段が印象に残るのは、今作に彼の作家性が強く反映されていることの証左な気がする。エレベーター串刺しなど、スカッと楽しめるエンタメらしさの無いジトッとした意地の悪いバイオレンスも『アンタッチャブル』の延長線上として納得する。

その他、
○ 割ってくださいと言わんばかりのバカデカ水槽レストランで可笑しくなってしまう。
○ オープニングクレジットが、あぁテレビドラマシリーズの映画化なんだな〜と思わせる。
Ren

Ren