いめーじ

哭悲/The Sadnessのいめーじのネタバレレビュー・内容・結末

哭悲/The Sadness(2021年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

街の人間が一斉に発狂するのはウイルスの意思みたいなものを感じて怖いし、感染者の人間らしさを留めたビジュアルは不気味だし、 脳の想像力の部分などは機能しているから残虐性に振り切りまくって苦痛を与えてくるし男女関係なくブチ犯す。
『28日後…』の感染者を3倍タチ悪くした感じで、ゾンビ(広義)モノの中ではトップクラスに生き残れる気がしない。
抗体持ち以外はほとんど空気感染なのも余計に絶望。

倫理観と本能の葛藤で涙を流す設定が、サディズムとマゾヒズムは表裏一体であると言っているかのように感じたので、あんた分かってるね〜って勝手に好感を抱いた。

電車内でヒロインに可能性を感じてるナチュラル狂人おじさんやテロ的なパニック展開も強烈。
やってることは凄まじいけど意外とジャンプスケアが無いので観やすかった。
出血量が多すぎてフィクション感は強いけど1周回ってアリ。

主人公はハンサムだし彼女は美人でスーツ姿の生脚も良いから見応えあるけど、別にキャラが良いってわけではない。

ワールドウォーZをローカルな規模でエログロ特化にしたような作品なんだけど、ウイルスの話とか政治風刺みたいなシーンを中途半端に入れてもワールドウォーZのような知的な興味深さには繋がらず、失速にしかなっていない。
パニック直後のスピード感と感染者の設定はマジで最高なんだけど、レイプが画的には寸止めしてるし一部シーンにはデカめのボカシも入っていて残念だ(配信だとネトフリは無修正らしい)