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島守の塔のdarumaのレビュー・感想・評価

島守の塔(2022年製作の映画)
3.8
こちらも戦争映画。タイトルと萩原聖人さん出演の情報のみ、中身は全く知らない状態で観ました。冒頭に栃木と神戸の新聞社&テレビ局の名前がいくつか出て、そういう感じなの…!?(リアルさに期待)でも、基本は沖縄の話です(沖縄の新聞社も製作に入っています)。メインは戦時下の沖縄県知事と沖縄県警察部長の話。切り口は結構新鮮かも。

観終わったら、何故新聞社&テレビだったのか、なんかわかる感じ。ちょこちょこ実際の映像が入ります。これがよかったのかというか、ちょっと微妙な感じですが…どうして沖縄以外の地方メディアがスポンサーに入っているのか。冒頭に挙げたお2人の御出身地だからかと思います。

萩原聖人さんが知事、村上淳さんが警察部長を演じています。
お二人とも結構好きなので、見がいはありました。

もう一人の主人公に吉岡里帆さん。
直近がハケンアニメだったのかな?180度違う感じですが、この方も洗脳される役を熱演されていて、見事でした。
(戦争映画を立て続けに観ているので、洗脳系が多いのかも)
ハケンアニメと扱っているものは全く違いますが、熱さは共通しているかもしれません。真っすぐがとても似合います。

前述の製作陣を考えると、内輪の賛辞感が無くはないですが、野戦病院で従軍看護婦として動員されている女生徒さんと戦地へ駆り出され傷ついた先生(知らない人同士です)とのやり取りなど、グッとくるエピソードもいくつか。やはり私は市井の人の話が好きです。

「生きろ!」はとても印象に残った。

(歌はちょっとピンとこなかったけど…うっすみません!)

戦争と公務員(という括りでいいのかな?)がテーマになっている話は初めて観たかもしれません。と言っても私は戦争映画をそれほど観たことがないので、凄く珍しいのかはわからないのですが、正義(大義)と正義(道義)の狭間、みたいな感じは結構よかったです。

その土地の人を守る、島守がいる塔。
それが県庁であり県警であり…
タイトルの意味、とてもよかった。
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