しちれゆ

チャイコフスキーの妻のしちれゆのレビュー・感想・評価

チャイコフスキーの妻(2022年製作の映画)
3.7
【旋律から戦慄へ】
チャイコフスキーに惚れた地方貴族の娘アントニーナが彼にグイグイ求婚(自分と結婚する利点をプレゼン)し、ゲイのチャイコフスキーは「激しい恋愛じゃなくて兄と妹みたいだったらいいよ」と承諾するも「やっぱ女には関心持てない」となって、「離婚してくれ」と言われたアントニーナの心が壊れていく話。悪妻ということになってるアントニーナは全然悪妻じゃない。指1本触れられずチャイコフスキーの取り巻きに疎んじられ、それでもまだ若く綺麗なうちはよかった。
キリル・セレブレンニコフ監督が狂気に堕ちていく女性の夢現(ゆめうつつ)を幻想を混じえて描いていく。『インフル病みのペトロフ家』よりは全然見やすい。けどPG-12は緩すぎると思う。かなり卑猥なシーンあり。
2人の出会いは1870年代。帝政ロシアの美しさと汚さの対比、クラシカルな衣装(男性もコルセットしてる)を堪能できる。アントニーナ役の女優さんの美しさも。
因みにチャイコフスキーはカフェで周りの制止を聞かず生水を飲んでコレラに罹患して亡くなったそうです。なんで飲んだんだろ💧
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