Tラモーン

告白、あるいは完璧な弁護のTラモーンのレビュー・感想・評価

告白、あるいは完璧な弁護(2020年製作の映画)
4.0
前から観たかったやつ!やっぱり面白かった!


IT企業の代表として時の人となったミンホ(ソ・ジソブ)の不倫相手であるセヒ(ナナ)が密室のホテル客室で殺された。一緒に部屋にいたミンホは容疑者として逮捕されるが、無実を主張し敏腕弁護士のシネ(キム・ユンジン)を雇い真実を見つけ出そうと画策する。吹雪の夜にミンホの別荘を訪れたシネは、無罪立証のためミンホに全ての真実を話すよう要求する。


スペインのオリオル・パウロ監督の『インビジブル・ゲスト 悪魔の証明』の韓国版リメイク。
元々がネタバレ厳禁のドンデン返し名作サスペンスだけれども、こちらも負けず劣らずの名作。プロットの大半は原作をなぞりつつも、終盤で韓国らしいオリジナル展開となるあたりがやはり上手い。

ネタバレ厳禁作品なので核心には触れません。

ミンホの証言とシネの推理、そして2人の思い描くシナリオをベースに会話劇としてストーリーが展開していくんだけど、印象の操作やミスリードの誘い方がとにかく上手い。

ミンホは本当にセヒを殺したのか?
あの交通事故の話は事実なのか?
隠蔽の首謀者は本当にセヒなのか?
重なっていく2つの事件と2つの死体。

全ての回想を事実であるかのように映像として描くことで、鑑賞者には事実として刷り込まれていく。しかし、1点事実が入れ替わるだけで事件はまるで違った見え方をしてくる。

"無罪の立証には細部が重要です。反論するために全て知る必要があります"


スペイン版とラストシーン周辺が異なっていて、ガッツーン!と爽快感的にドンデン返しをかまして見せるというスタイルではなく、ヌルリと事実を明かすことでドンデン返しを着地とせずにそこからの葛藤や機微を終盤のメインに据えたのはかなり上手かったと感じた。
リメイクとは言えまったく同じことやってもつまんないもんね。


セヒ役のナナがめちゃくちゃ可愛かった…!ロングでもショートでも可愛い、、、顔面が強すぎる。

オリオル・パウロ作品他にも観なきゃなあと思ってたの思い出しました。
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