【よかったところ】
・『ケイコ目を澄ませて』を観た時に感じたのと同じように、今作も圧倒的な“音”の映画だった。ロバを主人公にしているというのもあり、ストーリーテリングは非常に散文的でとっつき辛いのだが、その場面場面で挿入される皿の割れる音や、人々の喚き、サイレンの音などが迫力を持って迫ってくる。物静かで劇中ではあまり物音を立てないEOと、騒がしく愚かな人間が対比され、結果的に人間の愚かさが浮かび上がってくる素晴らしい演出だった。
【Not for meなところ】
・前述の通り音が特徴的な映画ではあるのだが、所謂アート系/ミニシアター系作品のため、整った音響で聴く機会が少ないのが残念…（ヒューマントラストシネマ渋谷のOdessaで観たかったのだが時間が合わず断念）
